コラム

◆針小棒大?
「デボンジャーの悪魔」の話をご存じでしょうか?
1855年、イギリス南西部デボンジャー州トップサム村での出来事です。
ある雪の積もった日の朝、村人は積もった雪の上に奇妙な足跡を見つけました。
それは一見、馬の蹄の跡のようでした。しかし足跡は、ほぼ一直線に続いています。
4本足の馬が一直線に足跡を残せるはずがありません。まるで2本足の動物が平均台の上を歩くように、まっすぐな足跡でした。
どこまでも延びる足跡はやがて壁に突き当たります。ところが足跡は何もなかったかのように、壁の向こう側に続いています。足跡は家に突き当たっても、当たり前のように屋根の上へと続いていきます。まるで翼が生えているかのように。
謎の足跡は延々、160qも続いていました。
「2本足で歩き、脚には蹄があり、翼が生えていて、一晩で160qを歩く動物」
村人が「悪魔」の姿を思い浮かべたのは無理もないことです。
しかし、その後謎の足跡は二度とデボンジャーに現れることはありませんでした。

子供の頃、本でこの話を読んで、
「夜中にこの悪魔と遭っちゃったらどうしよう・・・」
と、とても怖い思いをしました。久しぶりに思い出したのですが、今も部屋の窓を開けて、この悪魔が部屋に入って来そうな気がします。
なぜ、今こんな話をしているのかというと、私も謎の足跡を見てしまったからです。

そのとき、私はモザイクのキャナルウォークを歩いていました。
すると、「神戸中央亭」の前に奇妙な足跡がついているのに気がつきました。
足下のレンガ状のタイルに、なぜか犬の足跡がついているのです。
私の家が車庫を新築したとき、地面に敷いたセメントの上を夜中に野良ネコが歩いたらしく、一部にネコの足跡が点々と残っています。しかし、モザイクの犬の足跡はあっちにポツン、こっちにポツンと、5つほどしかついていません。第一、タイルに犬の足跡など残るはずがありません。
このタイルを敷いた人が冗談で付けたにしても、歩いている足跡のように続けて付けるとか、他に演出の方法があるはずです。
私はなんだか、夜中に一本脚の犬のオバケがこのあたりを跳ね回っている姿を想像してしまい、急に怖くなって早々にその場を立ち去りました。

でも、今になって考えると、ひとつ気がかりなことがあります。
「もしホントに一本脚の犬がいたら、どうやってオシッコをするのか?」
悪魔に遭うのは御免ですが、この犬にはちょっと会ってみたいような気がします。

“キャナルウォーク”

問題の“足跡”
INDEXに戻る 2002/ 3/ 5